こんにちは、気分障害のアキです。
4月半ばにOD(多量服薬)で入院してから、休職して自宅療養をしています。
今日は完全に躁っぽい。全然眠くないしお金使っちゃうしパソコンはかどる。うつうレコ記録忘れるところだった。
うつ療養中に使いたいアプリ4選 https://t.co/TN5rsl5Erk #気分障害 @aki_utsuさんから
— アキ@気分障害 (@aki_utsu) April 26, 2018
今回はこの記事で紹介している気分・行動記録アプリ「うつレコ」について、使い始めたきっかけを書いてみたいと思います。
主治医が変わって
ODで倒れたのを機に主治医を変えることにしました。
というのも、それまでの主治医は良くないんじゃないか、と障害年金の相談をした社労士の先生や、家族からの助言があったのと、その主治医の先生が5月で引退されるというタイミングだったからです。
それで全く新しい先生にお世話になるにあたり、紹介状はもちろんあるんですが、それだけでは足りないだろうと思い、自分の成育歴や経歴、現在に至るまでの状況をA4二枚に手紙としてまとめて持って行ったんです。
自分としてはこれでもかというくらいの情報開示です。
その手紙を見て新しい先生から発せられた第一声は「何というか…波乱万丈な人生でしたね」でした。
その後、初診なので状況や症状を改めて言葉で説明したり、木の絵を描いて説明したりしました。
ところがです。
診察の最後に待合室にいた家族(姉)が同席した際に、
「お姉さまから見て心配な点等はありますか?」
という質問に対して姉が
「あまり自分の気持ちを言わないところですね」
と言い、更に先生も
「そうですね、話をお聞きしましたがあまりご自身の気持ちは話されませんでしたね」
と、これでもかと情報開示したつもりだった自分としては意外な言葉を聞いたのです。
「気持ち」とは なんぞや
診察が終わり帰宅してから、「気持ち とは」で検索しました。笑
1 物事に接したときに心にいだく感情や考え方。「気持ちのこもった贈り物」「お気持ちはよくわかります」
2 ある物事に接したときに生じる心の状態。気分。感じ。「気持ちのよい朝」「気持ちの悪い虫」
3 物事に対しての心の持ち方。心がまえ。「気持ちを新たにする」「気持ちを引きしめてかかる」
4 からだの状態から生じる快・不快の感じ。気分。「気持ちが悪く吐き気がする」
5 相手に対する感謝の心や慶弔の意などを表す語。ふつう謙遜していうときに用いる。「ほんの気持ちですが」「気持ちばかりの品を送ります」
6 (副詞的に用いて)ほんのわずか。「気持ち長めに切る」
私の伝えたのは
「不安が大きいです」
という伝え方。
でもこれは確かに、「気持ち」ではなく、どちらかというと「状態」。
じゃあ「気持ち」って何だ…?というと、たぶん「つらい」とか。
つまり、「不安が大きいのでつらいです」と言うのが「気持ち」の伝え方としては正解なのではないか、と。
ぶっちゃけて言えばTwitterでぼやくような内容を先生にも家族にも伝えたら良い。笑
自分を客観視するのは大切だけど、
一次情報「しんどい」
を自分の中で客観的に解釈して
二次情報「昨日活動的だったから疲れていてそう感じるんだ」
に変換したものを、そのまま第三者に「疲れてる」と伝えるのは、どうやら何か違うらしい、とぼんやり理解したんです。
少なくとも医師に対しては、恐らく一次情報の「気持ち」を伝えた方が、適切な治療に結びつくかもしれない。
でも30年以上自分の気持ちを上手く伝えれないまま過ごしてきている身としては、いきなり「気持ちを言うようにしよう!」と思っても、まずできません。
「気持ち」を意識するようになって気付いたんですが、私はまず自分の気持ちがよくわかっていないんです
「気分はどう?」なんて聞かれても「60%くらい」などの比較的な表現や「あまり眠れてない」という身体の状態を伝えるのがやっとでした。
うつの症状の中には「気分障害」というものがあります。
うつ病の方は、嬉しいことがあったときに喜んだり、嫌なことがあったときに悲しむことがとても難しい状況にあります。気分や感情と身体がバラバラの反応をしてしまい、コントロールすることができないのです。
これが、気分障害です。
自分が何を感じているのかわからないんです。
もうそうなると状態や状況から推測するしかありません。
夕食作ってたら顔の筋肉がぶるぶる震えてきて、あ、調子よくないなこれ、と思った。失敗するかも失敗するかもという低気圧の雲が顔の周りを覆っているような感じだった。眠剤入れたので、まもなく寝ます…
— アキ@気分障害 (@aki_utsu) April 23, 2018
もっと自分のことを伝えよう
気持ちを伝えるのは自分にとってハードルが高いことがわかりました。
- まず自分の気持ちがよくわからない
- 誰かに伝えることも慣れていない
1.はもうどうにもならないです。
だってそういう症状だもの。
じゃあ、せめて2.の対策はとりたい。
でもいきなり口で言うのはきつい。
そこで着目したのが
「自分の状態を可視化、共有できるツールの導入」
でした。
受診する時に体調を伝えやすいよう、アプリで気分を記録してみている。https://t.co/YSjJd0Y5Pe
— アキ@気分障害 (@aki_utsu) April 20, 2018
家族のスマホにもインストールして、アカウント情報を入力すれば、記録した情報はその家族とも共有できます。
「伝える手段」としてはとにかく手軽です。
ポチポチっとボタンを押すだけで終わり。
「言わなきゃ…どんなタイミングで言おう…うまく言えるかな…言えなかった…鬱だ…」
などと思い悩む必要はとりあえずないです。
伝える事が出来る、が目的。
どうやって伝えるか、というのはゆっくりバリエーションを増やしていけば良いんじゃないかと思っています。
とりあえず1週間、続いています
息子が学校行った後寝なおして13時まで寝続けた。昨日寝れなかった反動かな? pic.twitter.com/DYamDeZ9tO
— アキ@気分障害 (@aki_utsu) April 24, 2018
夫と記録を共有しているので、「あんまり寝てないみたいだけど大丈夫?」とか、「日記にこう書いてあるけどどんな感じなの?」と夫が気になることを教えてくれます。
私は自分の気持ちもわからないくらいなので、周囲にいる家族の気持ちも当然わからない。
でもうつレコの記録を始めてから、家族からも色々な思いを聞くことが出来るようになりました。
コミュニケーションをとることは孤独感に陥りやすいうつの人にとってはとても良いことだと思います。
そういう意味でも、今のところ続けていて良かった、と思っています。
体調を記録しよう
私は主に「伝える」を目的として体調の記録を始めましたが、気分の波を記録する事って、気分障害持ちの人にとっては結構重要だと思うんです。
どうしても悲観的になりやすい人、躁状態に気づけずコントロールできない人なんかにとっては、記録は客観的に自分の状態を推し量る上で役に立ちます。
日記や記録をつけるのは大事だよ、と結構いろんな人も言及しています。
そうは言っても長続きしない…という人も多いと思いますが、ブロガーのほっしーさんがコツを紹介してくれています。
「今日はよく眠れた」
「受診のため外出した」
など少しでもいいので、とにかく記録をつけることを習慣化していくのが良いようです。
「うつレコ」の場合は睡眠時間、気分、外出や人との交流、服薬、生理までボタンを押していくだけで記録できるので、続けていくハードルはあんまり高くはありません。
よかったらうつ治療中の皆さんも「記録」してみてくださいね。