こんにちは、気分障害のアキです。
私は前職はパワハラを受けてかなり追い詰められ、本気で自殺を考えた挙句オーバードーズをして入院、休職、その後退職して現在に至っております。
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自分にも非はあったし…とか、自分が未熟だったせいもあったし…先輩だって悪意があったわけじゃないし…と、パワハラを受けていたことをなかなか認められなかったのです。
しかし、ほぼ同じ時期に入社した同僚(健常者)が、私が入院して間もなく同じ先輩からパワハラを受け病んで休職したと知り、やっぱりあの先輩から受けたのはパワハラだったんだ、自分が弱いせいじゃなかったんだと思えるようになりました。
同僚は私と同じ社会福祉士をとったばかりで、社会福祉士としては憧れの仕事である「地域包括支援センター」への入社が決まり、二人で「これから社会福祉士としてのキャリアを積んでいこう!」と意気込んでいただけに、たった一人の人物によって二人とも潰されてしまった。
LINEのやりとりでの同僚の一言。
わかる。
ほんとそれ。
わかりみが深い。
メンタルが弱いから潰れるんじゃなくて、パワハラはメンタルを破壊しにくるんだよね。壊されるんです。暴力を振るわれて骨折してその上後遺症で動かし辛くなる感じ。
— アキ@気分障害 (@aki_utsu) June 25, 2018
多分本人に悪意はなかった
先輩も同じ社会福祉士、そして10年以上のキャリアを持つベテランで、地域の高齢者を支え続けた人です。
悪意があるわけじゃないんです。
むしろめちゃくちゃ親身な面もありました。
というか、親身すぎるというか、ひとつのミスを業務時間外に何時間もLINEで叱り続けるって、良い捉え方をすると情熱がありすぎます。
当時の私は転職したばかりの軽躁からうつに転落して凡ミスが多発していて、情熱的な先輩はそんな私を見るに見かねて声をかけ、その声かけがちょっと異常なくらい情熱的すぎたのではないかと今でも思っています。
でもねー、私は相手のことをおもんばかりすぎちゃって、自分がどんな目に遭ってるのか客観的に見れなくなっちゃってたんですよね。
だって相手に悪意がないんだもの、むしろ善意で注意してくれてるんです。
それなのに「先輩のせいで」なんて思いづらいじゃないですか。
「自分が情けないせいで」という方向に考えが行っちゃうんですよ。
ある意味洗脳に近いですよね。
気がついたらうつは大悪化、毎日泣きながらどこでどうやって自殺をするか考える日々に突入です。
悪意のあるパワハラなら察知しやすいですけど、人間基本的に性善説で生きてるじゃないですか。相手に悪意があるのではと常に考えながら生きていたらそれこそ病的ですよ。
相手に本当に悪意がない場合、パワハラのパの字も思い浮かばないんじゃないでしょうか。
私は実際そうでした。
悪意のないパワハラはめちゃくちゃやっかいです。
わかりやすいパワハラばかりじゃないのがまたやっかい
パワハラを労働災害扱いするのはすごく大変だしジワジワネチネチ系だと大抵無理。パワハラしてる側はその意識はまるでないことも多いからメンタルやられて休んだときに「大丈夫?私でできることなら何でもやるよ」とか言ってきたりする。
— アキ@気分障害 (@aki_utsu) June 25, 2018
これ実際にODした後先輩から送られてきたLINEなんですけどね。

無理しなくていいからね。
お休み中でも、何でも相談してもらえたら嬉しいな。
この後、夫が会社の人事と色々話して、夫から見て先輩と私の業務外のやりとりは異常だという話もしてくれたようで、この後先輩とのLINEのやりとりは既読すらつかなくなったので相談も何もしなかったのですが。
先輩とのやりとりはほぼLINEに残っているので、労基署に出そうと思えば出せます。
職場のパワーハラスメントとは、同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係などの職場内での優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与える又は職場環境を悪化させる行為をいいます。
厚生労働省は平成23年に精神障害の労災認定に関する認定基準を出しています。
ただいかんせん私は、もともとうつ病で精神障害の手帳も持っているので、パワハラをきっかけに精神疾患になったわけではないので、非常に微妙なんですね。
4月に会社の人事と面談した際にも、当時まだ絶賛洗脳中だったため「100%会社(先輩)のせいではない」と言ってしまっており、今更労災申請というのは非常にしづらいです。
でも、私のようなケースではなく、パワハラをきっかけに精神疾患を患うことになった方も多くいらっしゃると思います。労災の申請は退職後でも可能です。医師の診断書をつけて会社に申請をする、または会社がパワハラを認めなかった場合それを含めて診断書を労基署に提出すると、認定審査の手続きに入ります。
厚生労働省の認定基準をぜひ読んでみてください。
当てはまりそうだなと思ったら、一度労基署に相談をしてみてください。
本人だけじゃなく、家族でも申請ができます。
被害者が声を上げないとなかったことにされてしまう
性犯罪とかでもそうですけど、親告罪というか、被害者が被害に遭いましたと申告しないとパワハラは認知もされなければ存在もなかったことになっちゃうんですよね。
被害者は確かに存在しているのに。
小さな嫌がらせが続くことを問題にすると、「それは思い過ごしだ」「気にするほうがおかしいんだ」「人間関係がうまくいかないことは世の中どこにでもある」「それをいちいちハラスメントだと問題にするほうが気が小さい」などと言って、被害者のほうがおかしいのだと主張する人が必ずと言っていいほどあらわれるのも、モラルハラスメントの特徴です。
被害者が声を上げない限り、会社を含む加害者が加害意識を持つのは難しいです。
組織の自浄作用にはまったく期待できませんから、パワハラのない会社を探すか、パワハラと戦うか、被害者が考えて動かないといけないんですよね。やるせない。
そしてなぜだかわからないけど、「被害者にも落ち度があった」と言い出すセカンドレイプが出現するのがハラスメント界隈の人権侵害でよく見るパターンです。
ただでさえ傷ついて歩けないところに蹴りを入れてさらに傷を深くする行為、セカンドレイプ。
立ち上がるのが怖くなっちゃいますよね。
セカンドレイプをしてくるのはほぼほぼ加害者よりの人々だと思うので、もう敵だと思って対処するしかないですが、その敵が家庭内にいたりするとこれまたやっかいだったり…。
日本的な考え方というのか、儒教思想というのか、先輩や上司は絶対であるみたいなの、どうにかならんものでしょうかね。
パワハラに人生をめちゃくちゃにされたら、労働組合や労基署に相談しよう
会社にパワハラセクハラ相談窓口がある場合はそこでもいいでしょうし、大きい派遣会社なんかは専用の相談窓口があると思います。
これってどうなの…?という事案が発生した、もしくは過去にあった場合は、とりあえず相談してみた方が今後生きやすい社会になっていくかもしれません。
労働組合とかがあれば一番ですが、なければ労働基準監督署に相談しましょう。