こんにちは、気分障害のアキです。
私はうつ病の治療を開始する前、息子が産まれた時に10年の掛け捨て生命保険と県民共済に加入しており、今もそれが有効な状態なのですが、一般的に精神疾患と診断されて治療中となってしまうと、加入できる生命保険はかなり限られてきてしまいます。
息子の学資保険も入れないんですし、
まあ、精神疾患の治療薬はほぼほぼもれなく「運転などの危険な作業は避けましょう」という注意事項が書かれていたり、単純に自殺リスクが健常者よりも高かったりして、加入できないのはやむを得ないです。
とはいえ、長期間の服薬で肝臓なり腎臓なり脳なりにダメージが蓄積されて慢性疾患(糖尿病や認知症など)に進展してしまう可能性を考えると、できたら保険には入りたいという気持ちもあります。
この記事では、うつ当事者ファイナンシャルプランナーとして、生命保険に関する考え方について書いていきたいと思います。
死亡保障だけなら扱っている保険は結構ある
生命保険を考えている方というのは、恐らく配偶者なり子どもなりの家族がいる方だと思います。
一番大きなリスクは死亡です。
自分が死んでしまったときにまとまった保険金が家族におりれば、当面の生活や学費などの工面に役立てることが出来るでしょう。
どうしても心配で仕方ないのであれば、引受基準緩和型保険という、一般の生命保険よりは割高ですが、死亡保障だけならまあそこそこ安価で引き受けてくれる保険があります。
メットライフ、チューリッヒ、アクサなどの生命保険会社が扱っています。
障害年金受給中に死亡した場合、家族に遺族年金が下りる場合も
本当に死亡保障が必要なのか、ということは考えてみた方がよさそうです。
というのも、障害厚生年金を受給している人が亡くなった場合は、その家族(配偶者や子ども)は障害厚生年金と3/4の遺族基礎年金と遺族厚生年金の受給が可能だからです。
遺族年金にプラスして、ひとり親家庭になる場合は子どもが18歳になるまでの間児童扶養手当という福祉の給付金が子どもの人数に応じて支給されますし、学費はひとり親家庭向けの福祉の貸付制度(原則無利子)や就学支援資金など公的な給付制度もあります。
生命保険を検討する場合は、これらの福祉の制度に詳しいファイナンシャルプランナーに相談の上で、本当に必要な保障なのかを検討して、家族とも相談して加入の手続きをしましょう。
ちなみに、生命保険会社のファイナンシャルプランナーは福祉の制度に詳しい人ばかりではないので、公的支援のカバー範囲をよく知らないケースもあります。
相談する場合はライフプランニングを提供している独立系のファイナンシャルプランナーの有料相談をオススメします。
医療保障はぶっちゃけ、いらない
死亡保障の次に心配になるのが医療保障だと思います。
入院一日1万円、とかの補償があると安心しますよね。
しかしながら、医療費削減という大きな流れもあって、病院で入院治療が必要な期間はかなり短くなってきています。
骨折だけなら入院しないケースがほとんど。あとは自宅療養です。
となると、「入院一日1万円」のために毎月何千円も保険料を支払うのは割に合わないというか、その保険料分貯蓄に回しておいた方が良いと私は考えます。
保険料として毎月5千円支払うとします。年間6万円になりますね。
例えば10年間掛け捨てで5千円支払い続けるとすると、60万円です。
その10年間の間、60日もの入院をする機会は、果たして何回あるでしょうか?
一回もない人がほとんどだと思います。
掛け捨てで5千円支払うくらいなら、その60万円は医療費以外に使えない保険ではなく、別の方法で貯蓄なり資産運用なりした方が自然災害などほかのリスクにも使えるお金になります。
仮に入院が必要になったとしても、健康保険には高額療養費という制度があって、高額療養費限度額認定証を健康保険から発行してもらうことで、1カ月に支払いが必要な医療費は5万~8万円に抑えることができます。
毎月5千円貯蓄なり積み立てNISAに入れておけば、ほとんどの入院医療費にはそのお金で対応できます。
必要なのは損害保険
その他のリスクとしては、自動車事故や火災などの事故、自然災害リスクですが、損害保険は既往歴はほとんど影響なく加入できますから、対人賠償無制限などの保険特約を付けて普通に加入すれば大丈夫です。
事故や災害はいつどこで起きるか全く予想がつかないので、保険料もそれほど高くありませんし、入ることをオススメします。
自動車保険では過去の事故歴なんかは告知が必要ですが、病気については問われません。
傷害保険についても、職業などは告知が必要ですが、病気については問われません。
事故や自然災害はいつ起きるか全くわかりませんが、巻き込まれてしまった場合の金銭的リスクが非常に高いので、ぜひ損害保険には加入しましょう。
ファイナンシャルプランナーに相談するのが一番
精神疾患などの持病があるというスペシャルニーズがある場合、一般の「ほけんの窓口」とかでの相談では満足のいく答えが得られない場合があります。
保険への加入を機に、公的な保障や給付でどの程度カバーされるのか、本当に必要な保障はどの程度なのか、保険以外の手段はどのようなものがあるのか、ライフプランニングを扱っている独立系ファイナンシャルプランナーへの有料相談を利用することをオススメします。
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