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アドラー心理学から学ぶ こころとの向き合い方

更新日:

こんにちは、気分障害のアキです。

本棚をあさっていたら、いつ買ったかわからない「アドラー心理学入門」という本が出てきました。笑

一緒に出てきた本が「デキる人は皆やっている!論理的な考え方の「基本」が身につく本」だったので、恐らくハイテンションで意識の高いときに購入したものの買っただけで満足して放置されていたのでしょう。

まあ、どちらの本も認知のゆがみを矯正したりするには良い本だと思います。

今出会えたことを運命だと思って読むことにしました。

 

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アドラー心理学とは

人間関係の改善に効果のある未来志向の心理学、それがアドラー心理学です。

アドラー心理学は5つの理論で構成されています。

  • 人生は自分が主人公(自己決定性)
  • 人の行動には目的がある(目的論)
  • 人は心も身体も結びついたたったひとつの存在(全体論)
  • 誰もが自分だけのメガネを通してものを見ている(認知論)
  • すべての行動には相手役がいる(対人関係論)

引用:アドラー心理学入門 P17

困惑するひよこ
なるほど、さっぱりわからねぇ…

学問なんてそんなもんだよ…
ペンギン
ペンギン

詳しく解説すると膨大なのと、解説しているWEBサイトはいくらでもあるので、この記事ではうつ病や躁うつ病(双極性障害)の方に役立ちそうなポイントをピックアップしていきます。

 

感情は、行動するための燃料である

気分障害(感情障害)というくらいなので、私たちは感情に振り回されがちです。

その感情とは何ぞや、というと、行動するための燃料供給の役割を果たしているんだよ、というのがアドラー心理学での考え方です。

例えば悲しいという感情の時、私たちは泣くことがあります。

「泣く」は行動。
「悲しい」が感情。

「泣く」という行動のために「悲しい」という感情が湧きおこる、というのがアドラー心理学での考え方。

「悲しい」から「泣く」じゃないんですね。

 

他の感情も同じです。行動するために感情が起こる。
笑うために、楽しくなる。

 

ただ、「怒り」という感情だけはちょっと違います。

怒りには目的がある

怒りは、怒りそのものだけで成り立っているわけではありません。(中略)

怒りの感情の根底には、不安・寂しさ・悲しみ・心配・落胆などの感情が潜んでいる。
これらの感情を一次感情という。

この一次感情が満たされないとき、怒りという二次感情をつかって対応することが多くなる。

引用:アドラー心理学入門 P58~60

怒りという感情には、特定の相手に対する、何らかの目的が存在します。

それなら、「怒り」をあらわにするよりは、本来の「目的」を「相手」にきちんと伝えた方が建設的じゃないの?

というのが、アドラー心理学での怒りに対するアプローチです。

躁気味だとイライラしがちになりますが、「誰」に対して「何の目的」でイライラしちゃうのか、ちょっと立ち止まって考えてみると良いかもしれませんね。

 

こころが揺れている時の心構え

私たちは感情がゆっさゆさと揺さぶられる病気におかされています。

この波はどうコントロールしたら良いのでしょうか。

 

アドラー心理学では

自分自身のこころの波はコントロールしようとせず、そのまま受け入れましょう

というのが基本です。

ただそのまま受け入れると翻弄されてしまうわーという人のために、こころが揺れている時の心構えを示してくれています。

調子がいい時 調子が悪い時
活動的
登山のイメージ
「まるで〇〇のように」の発想
所有の幸福を感じる
育成(充電)的
下山のイメージ
「たとえ〇〇だとしても」の発想
貢献の幸福を感じる

基本的にはありのままの自分を受け入れて否定をしないこと。
そのうえで、ちょっと心構えをすること。

特に、調子の悪いときは、充電中なんだからじっと大人しくしてゆっくりしましょうや、というくらいの心がけでよいのです。

マイペース、大事。

 

新しい習慣を身につけたいときに意識したいこと

とはいえ、もうちょっとマシな状態になりたいじゃないですか。

ありのままの自分を受け入れ続けたら下手したら死にますよ、私たちの病気ってそういうもんだから。

というわけで、今までの思考のクセや習慣から脱却するためにまず注目したいのは、「習慣」の特徴です。

 

習慣には以下の3つの特徴があります。

  1. 無自覚であること
  2. パターン化されていること
  3. 器用にできていること

じゃあどうすればいいのかというと、まずは「無自覚」を「自覚」する必要がありそうです。
自分の「習慣」の見える化ですね。

あとどんなパターンがあるかですが、代表例5つを紹介します。

  • 決めつけ(可能性にすぎないものを自分で勝手に決めつけてしまう)
  • 誇張(ものごとを大げさにとらえてしまう)
  • 見落とし(ある部分だけを切り取って見て、大事な側面を見落とす)
  • 過度の一般化(ひとつうまくいかないと、すべてうまくいかないと考える)
  • 誤った価値観(自分を無価値だと自滅的にとらえること)

引用:アドラー心理学入門 P55

認知のゆがみとも言いますね、これ。

このゆがみから脱却するためには、健全で建設的で現実的な考え方をもつ必要があります。

そのために行いたいのが以下の3つ

  • 「本当にそうなの?」と疑う
  • 「またやってるな」と自覚する
  • 「こうしたらどうだろう?」と建設的に考える

 

例えば私の場合、料理をしようと台所に立つと、「失敗するんじゃないか」という不安な気持ちが湧いてきます。

「料理をしよう」と思うと無自覚に「失敗するんじゃないか」という思考のパターンが現れて、手が震えたり動悸がする身体の反応が出るわけです。

まずは「本当に失敗するの?」と疑うこと。
つぎに「また不安な気持ちになってるなぁ」と自覚すること。
そして「レシピ通りに忠実に調理してみる」など試行錯誤してみる。

という感じでしょうか。
まあ、もちろん実際に「料理に失敗しない」経験を重ねることも大切になってきますが。

 

アドラー心理学は「勇気づけ」の心理学

個人的にはアドラー心理学は「容量用法を守って正しくお使いください」という考え方です。
うつの急性期に読むのはあんまりオススメできないかな。
ごり押しはしません。多分合わない人もいると思う。

でも、未来志向になれる、勇気づけられる考え方はたくさんあるんですよね。
回復期や、再発予防期の人にとっては参考になる部分も多いと思います。

育ってきた環境やハンデなどの影響をどう解釈し、そこからどう態度を決めるかは自分自身。

自分の人生ドラマの作者・脚本家・演出家・主役は全て自分自身である。

引用:アドラー心理学入門 P21

これをプラスに捉えられるなら、一読の価値はあるかもしれません。

マイナスに捉えてしまう人は、無理せずもう少し休みましょう。

 

というわけで、非常にゆるいアドラー心理学の紹介でした。

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