こんにちは、気分障害のアキです。
今一生さんという方をご存知ですか?
20年前に「日本一醜い親への手紙」という本を出した、児童虐待関連では有名な方です。
そんな今一生さんですが、最近クラウドファンディングを利用して「新編 日本一醜い親への手紙 そんな親なら捨てちゃえば?」を出版されております。
「自分の親…もしかして毒親?」と感じている人は、読んでみても良いかもしれません。
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世の中には我が子のことを道具かおもちゃ、いずれにしてもひとりの独立した人間として扱わない親は案外いるものです。
「手紙」で紹介されているのは「これはひどい…」というお話ばかりですが、親というやつは世間一般のイメージする「子どもへ無償の愛をささげる」存在ばかりでは決してないことがわかります。
今一生さんの本は、私の「家を捨てる」という選択に影響を与えたうちのひとつ。ACという概念を知ったきっかけ。いつどうやって手にしたか覚えてないけど、間違いなく私の人生に影響を与えた一冊。
— アキ@気分障害 (@aki_utsu) June 1, 2018
今一生さんが発信し続けていること
なぜ今一生さんの話をしたかというと、Twitterでフォローされたんですよ、昨日。
マジかよ!と思いつつ、すぐフォロバしました。
すっごい感慨深い…マジか… pic.twitter.com/e2dQKzDGZI
— アキ@気分障害 (@aki_utsu) June 1, 2018
衝撃でしたね。
私の人生に影響を与えた本の著者が私を見つけてフォローしてくれたってことと、Twitterというツールは本当に世界とつながれるんだっていう衝撃。
そんな今一生さんは、20年前にかの本を出版されてからもずっと児童虐待について発信を続けてきていた様子でした。
児童虐待の支援対象者は「親」にスポットライトが当たりすぎじゃないか。
一番の被害者である「子ども」への支援がおざなりになっていないか。
いま日本では5日に1人、虐待によって子どもが亡くなっているそうです。
マジかよって数字ですが、マジです。
虐待とは何か、子どもに伝えたい。
子ども自身に助けを求める権利があるんだと伝えたい。
そんな思いで今も精力的に活動を続けておられる今一生さん。
興味のある方はフォローしてみてくださいね。
子どもは学校で「子ども虐待とは何か」を教えられていない。
だから、被虐待児は、親以外の第三者が警察・児相に通報しない限り、誰にも保護されないまま、いつまでも親に虐待され続け、虐待されていることにも思い当たらない。
1回だけでいい。
あなたの学校で講演させて!https://t.co/wcUI67wWgn— 今一生@固定ツィ見たらRT (@conisshow) May 31, 2018
長期化するひきこもりの「その後の人生」
今一生さんは児童虐待だけではなく、家出、自殺、ひきこもり、精神科医療、貧困化などの社会的課題の取材をし続けてきたそうです。
私も低所得者支援に携わった経験があるので多少わかりますが、ただでさえ35歳を過ぎると、健常者でも就職ないし転職するのは相当厳しいんですよ。
35歳以降は求人数がガクッと減るんです。
そんな状況で35歳のひきこもり当事者が就職できるかっていうと、無茶です。
できてアルバイトでしょうね。
アルバイトで生計を立てていく事が出来るかというと、まあ結構厳しいです。
厳しいですが、これが現状、現実です。
その現実にどう立ち向かっていけば良いのか。
今一生さんのツイートから端的に読み取れるのは、「起業しよう」というメッセージ。
自分で自分の人生をなめちゃいけない。
過去はどうあれ、今この時間を何に使うかで、明日の自分は昨日までとは違うものに変えられる。
昨日までどうしてもできなかったことができるようになるのは、今この時間に自分を満たすことをすることの積み重ね。
人生なんて、本当は一瞬で変えられるんだよ。
— 今一生@固定ツィ見たらRT (@conisshow) May 31, 2018
自分を変えるのが容易ではないと思うなら、自分を生きにくくする社会の仕組みの方を変えてしまえばいい。
自分を変えるより、社会の仕組みを変える方が簡単なこともある。
生きにくい仕組みに困ってるのは自分だけではないと気づけば、一緒に仕組みを変える仲間は大勢いると見込めるはずだ。— 今一生@固定ツィ見たらRT (@conisshow) June 1, 2018
正社員として雇われなかったからといって、絶望する必要はない。
僕の友人の重度障害者で寝たきりの人も、さんざん就活して全滅したが、「それなら起業してやる!」と友人と一緒に会社を作って、今では人を雇う側。
自分を活かす会社は、探すより作った方が早いかもね。
小学生でも起業する時代だし。— 今一生@固定ツィ見たらRT (@conisshow) June 1, 2018
でも、そうはいっても、「起業」なんてごく一部のセンスがあって、才能があって、努力もできて…そんな人にしかできないんじゃないか?
ただのひきこもり、ただのうつ病者、ただの障害者。
そんな自分が「起業」なんて、それこそ「無茶」な話じゃないか。
そう思いませんか?
私は思いましたね。
起業して成功する人はほんの一握りで、「何か」を持っていないと何もできない。
”起業はそもそも弱者の選択肢なのだ”
「何」も持っていないのに起業なんて…と思いましたよ。
でも今一生さんが書いたブログを読んで、ちょっと考えを改めました。
起業はそもそも弱者の選択肢なのだ。
実際、自分たちが無理なくできることを仕事にし、当事者がマイペースで少しずつ稼げるようにするには、よその会社や既存のNPOにお願いするより、自分たちで会社を作ってしまった方が自由にやりやすい。
「起業は難しい」なんて偏見は、起業したことがない人の不安に基づいた妄想にすぎない。どんな会社も、最初は小規模の起業家の挑戦で生まれたものだ。
「無職歴の長い人に起業なんかできるわけないだろ?」というイネイブラーの声に負ければ、出口なしの日常に戻るだけ。
”起業はそもそも弱者の選択肢”
この言葉には揺り動かされましたね。
自分の「強み」は間違いなく力になるとか自分で書いておいて、私は「起業したことがない人の不安に基づいた妄想」にとりつかれ、「起業は難しい」、もっと言えば、起業して食っていくのは難しいという偏見を捨てきれずにいるんです。
だからといって、雇われ人としてやっていける自信も正直あんまりないです。
二の足踏んでる私みたいな人間には響く言葉だなぁ。そうか、そうなんだよね。
"起業はそもそも弱者の選択肢なのだ。"
今一生のブログ: ■長期化するひきこもり当事者の「その後の人生」 https://t.co/14eJ2JG6hg #Zenback @conisshowより
— アキ@気分障害 (@aki_utsu) June 1, 2018
弱者だからこそ見える視点があるはずだ
私は成育歴も難があるし学歴も職歴もボロボロだ。
おまけに障害者で、家事もろくにできない。
強者か弱者かで言えば、まあ「弱者」の方に分類されると思う。
強者には強者の、弱者には弱者の生存戦略がある。
私に必要なのは、弱者の生存戦略だ。
弱者だからこそできること。
弱者だからこそ見えるもの。
弱者だからこそつくれるもの。
失うものが何もないからこそ、できる何かがきっとある。
”起業はそもそも弱者の選択肢なのだ”
自分を弱者だと認め、その上で弱者としての生存戦略を考える。
障害年金を受給するのだってそのひとつだ。
まあ、焦らずじっくりと、考えていこう。