強み

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自分の「強み」は間違いなく力になる

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こんにちは、気分障害のアキです。

私は介護福祉士と社会福祉士の2つの福祉資格を持っています。

社会福祉士というのは相談援助の専門職です。

勉強していく中で、困っている人を支援するための色々な相談援助の理論や方法を学びました。

今回はその知識の中からひとつ、ストレングスモデルを紹介します。

 

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ストレングスモデルとは

ストレングスモデルは、人は誰でも欠陥とストレングスの両方をもっているとしたうえで、利用者のストレングスのほうに注目しようという考え方だ。欠陥は生活の諸問題を引き起こす背景、ストレングスは成長を促進する背景や要因だとされる。(中略)

本人が自身のストレングスを認識し活用することによってリカバリーはおこるとされ、専門職の役割はこの過程が円滑に進むよう支援することだとされる。

コア・エシックス12号01【論文】

ストレングスモデルが提唱されるまでは、「欠陥」つまり「できない事」に焦点を合わせて「出来るように」支援をしていたんですね。

それを覆したのが自身も精神疾患を持つ研究者で、ストレングス=強みに焦点を合わせて、強みを伸ばしていく事で欠陥もカバーしようぜっていう流れができました。

それがやってみたら患者にも結構評判良いし、どんどん成功例が増えていったので、最近はストレングスモデルに基づいた支援というのは当たり前になってきたのです。

まあ、当たり前ですよね。
苦手を克服するよりも、得意を伸ばす方が楽しいし、やる気も出るし、取り組みやすい。

 

セルフケアにストレングスモデルを使ってみよう

ストレングスモデルっていうのは援助者側が意識して用いる手法であったり名称であったりするんですが、別に援助者がやらなきゃいけないってわけじゃないんです。

セルフケアに使ったって良い。

色々小難しく語られることもありますが、要点は1つだけです。

  • 自分の強みを見つけて、伸ばす

そうはいっても、自分に強みなんかあるの…?という方もいるかもしれません。

そんなわけで、セルフケアにストレングスモデルを使っていくための3ステップを用意しました。

 

自分の強みを見つける3ステップ

今までの人生、良い事なんてひとつもなかった、そんな人はいるでしょうか?

そう思う人もいると思います。

私は20歳でネットカフェ難民だった頃、正にそうでしたから。

関連記事:アキの躁うつな人生

 

では、良い事なんてひとつもなかった、という方に紹介したいストレングスその1。

そんなにもつらい境遇の中にいて、それでも生きている。
その事実だけで、あなたは強い。

あなたは今までの人生でどんなどん底を経験してきましたか?

もしくは、今正にどん底にいますか?

それでも生きてるってのは、すごい事じゃないですか。

リカバリーは、「人々が完全な健康に戻ることや失ったものをすべてとり戻すことを意味するのでは必ずしもなく、人々がそれらの存在にもかかわらずよく生きてゆけること(can live well)」(MHC 1998: 1) と定義されている。

コア・エシックス12号01【論文】

つらい出来事にどう向き合ってきたか、考えてみよう

学校でいじめられていた?
それでも耐えて、卒業できているなら大したものです。

家族は病気に対して理解がない?
そんな環境でも自分は病気について理解している、凄いじゃないですか。

何をするにも大変な勇気がいる?
あらゆる可能性を検討してシミュレーションできるという事です。

すぐに依存してしまう?
頼り上手なのは、生きやすくなる重要なポイントですよ!

 

どうしてもネガティブなことしか考えられないなら、アプリでサクッとポジティブに変換してみましょう。

 

つらい経験があった人ほど、その経験に対してあなたがしてきた事は強みです。

いじめられたから中退した?パワハラで仕事を辞めた?

つらい環境から、自分の意思と力で逃げ出せたその行動力は、立派なストレングスですよ。

さあ、あなたの強みはいくつ見つかるでしょうか。

弱みは誰かにオマカセしよう

脳というのは、目から入る情報を処理する場所、耳から入る情報を処理する場所、と、得意分野ごとに部位が大体固まっています。これを機能局在といいます。

そんな脳に、例えば腫瘍ができてしまった。
腫瘍ができた部位は言葉を話す機能を持つ場所だった。
腫瘍を切除した結果、言葉がうまく話せなくなってしまった。

脳というのは一度ダメージを食らうと、その部位は回復できないんですよね。
じゃあその人は一生上手く話せない後遺症が残り続けるのか?

そんなことはありません。
脳は欠損した部分の能力を補うために神経細胞をつなぎ替えていき、別の得意分野を持つ部位が「言葉を話す」機能を肩代わりして回復させようとするのです。

ただ、本来「言葉を話す」分野を担っていた部位がなくなってしまっているので、完全に元通りというわけにはいきませんよ。

でも回復不可能な「欠陥」を、脳は神経細胞をつなぎ替えることで、補おうとするんです。

 

同じようにしたらいいじゃないですか。

自分には足りない部分、弱い部分。ありますよ、当たり前です。

でもそれを自分が無理してやるこたないんです。

書類の手続きが苦手なら得意な人に聞けばいい、お願いすればいい。

出来ないことは出来ないと開き直る。

そして誰かにガンガン助けてもらう。

私の夫は料理も家事もできる上に仕事もできる人間ですが、しょっちゅう物をなくして「アキ~探すの手伝って!」と言ってきます。

自分の強みをもっと強くしよう

些細なことでも、誰でも持ってるように思えることでも、何だっていいんです。

強みを見つけたら、どんどんそれを強くしていきましょう。

「強みを伸ばす」というとイメージがしにくいかもしれませんから、ちょっと言い換えてみます。

やりたい事はとことんやりましょう。

ゲームをやり込むのが強みなら、どんどんやり込みましょう。

面白い漫画やアニメを見つけるのが強みなら、もっといろんな作品に触れましょう。

 

そんな事をしても何の役にも立たないと思いますか?
それがね、やりたいこと、好きなこと、強みは突き詰めていけば人生を豊かにしてくれるんですよ。

ストレングスモデルはキャリア教育にも活用されています。

自分自身のキャリアを考えていく上で、自分の強みを活かす方向で考えていくのは、当然ながらとても大事です。

でも、そこで考えるべきは、「自分の強みを活かせる職業は何か?」では、決してないと思っています。

まず考えるべきは、あくまで「自分は何をやりたいのか?」。

その上で、その“やりたいこと”をどう自分の資質を活かしてうまくやっていくのかを考える。

これが正しい順番です。

ストレングスファインダー®は、“何ができるのか”を教えてくれるのではなく、何をやるにしても“どうやればうまくいくのか”を教えてくれるもの。

ストレングスコーチちしきのブログ

知人にキャリア教育のプロがいます。
彼女はこう言っていました。

「今後の進路を決めなければいけない中学生のほとんどが、”なりたい職業がない”と言う。そんな中学生に私が伝えるのは、”今決める必要はない、今は自分がやりたいことを、後先考えずにトコトンやっていけば良い。ジャニーズの追っかけでも、何でもいい。その経験は、必ずいつか「なりたい自分」につながるから”という事。」

 

やりたいことをトコトンやっていく事は、間違いなく自分の強みを伸ばせます。

「強みを伸ばす!」なんて片意地張らなくても良いです。
やりたいことをやるだけで良い。

あ、躁の人は、やりすぎないでくださいね。笑

 

自分の「強み」は間違いなく力になる

つらい過去を振り返れば、間違いなくそのつらい過去に何かしらの対処をした自分がいるはずです。

つらい過去を生き延びて今ここにいるあなたは、自分の強みによって生かされてきたのです。

これからは、自分の強みを積極的に利用して生きていきましょう。

やりたいことをやって生きていきましょう。

短期的には意味がないように思えることであっても、それは間違いなく生きる力となります。

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