暁美ほむら

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「理由のないつらさ」に効いたのはアニメだった

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こんにちは、気分障害のアキです。

最初に書いておきますが、この記事では「魔法少女まどか☆マギカ」のネタバレを含むので、未視聴の方でこれから観たい方は読み進めないことをオススメします。

私は4年前に適応障害と診断されてからうつ病、躁うつ病と診断名が変わり、何だかんだずっとこの病気に悩まされて生きています。

このブログを始めたのをきっかけに、「うつにいいらしいぞ」というものを色々試してみました。

本当は「散歩」とかもしたいんですが、まだなかなか外に出る気力がないので、生活リズムを整えて日中活動(ブログを書く)のを意識しています。

が、現実なかなか理想通りにはいきません。

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気分は乱高下、おまけに過眠・過食

夜は22時ごろに布団に入って、5時~6時には起きる生活をしているんですが、ここのところ朝一度起きてから目覚めが悪く、息子を学校に送り出してから昼まで寝てしまう生活が続いています。

5月2週目のうつレコ

気分的にも下降気味。

おまけに食欲も妙に増進していて、過食というか、間食をせずには過ごせない状態。

晩ごはん前にファミチキ食べたりなんかして、明らかに食いすぎです。

食べすぎ、寝すぎでもちろん体重もじわじわと増加中。

アラサーとはいえ心は乙女なので、これは一大事です。

その上、最近悩まされている症状のひとつに「夕方になると理由もなくつらくなる」というものが出てきました。

うつ病の不定愁訴です。

不定愁訴

はっきりした理由や原因がとらえられないが,頭が重い,肩が凝る,腰が痛い,いらいらするというような患者の訴え,またその症状をさす臨床用語。ゆるいストレス状態とみることもできる。

コトバンク

生活に影響が出ているなら対処が必要だ

うつ病の不定愁訴「理由のないつらさ、悲嘆、涙が出る、死にたい思い」は、いかんせん「波がある」病気なのでうまく受け流しながら付き合っていくしかありませんが、私のここ数日の生活にはこの不定愁訴が悪影響を及ぼしているのでした。

具体的に言えば、

  • 何もできない(そしてそのことに罪悪感を感じる)
  • 自傷衝動に駆られる
  • 希死念慮が頭を支配する

この時頭は非常に閑散としていて、ポツリと「死にたい」という単語が浮かんでいる状態、それが続く。

幸いなことに「理由がない」からこそ具体的な自殺行動に及ぼうとは考え至らないものの、「死にたい」という気持ちは家族をギョッとさせるし、何もできない状態が続けば家族、特に小学生の息子に対して少なくとも良い影響は与えない。

母親が笑顔でいることは子どもにとって心の安定、安心感に繋がり、健全な発育には欠かせないものだけれど、うつの不定愁訴に見舞われた私はどんよりと暗い顔をして、今にも泣きだしそうな顔をして、そして眉間にしわが寄っている。

機能不全家族を経験している身としては、我が子に同じ轍を踏ませないというのはとても大きな課題です。

小手先のテクニックは不定愁訴には効かなかった

「死にたい」に頭を支配されながら笑える人はあまりいないと思います。

それが日中一人で過ごしている時なら問題は少ないけれど、家族と向き合っている時にそれが起こると、家族に負担をかけてしまう。

そこで私はハーブティーやアロマなどの「うつに良い」とされるものを投入してみたけれど、残念ながらそのような小手先のテクニックは「死にたい」という不定愁訴の前では無力だった。

理由が分からないから厄介なのです。

そして理由が分からないほど思考力は弱っている。

ところで、私は「自傷」を考えるときに取る手段は、「太ももを殴る」方法です。
理由は、痕や後遺症が残りにくい、バレにくい、痛みを伴う、衝動性を昇華できる、というところ。

今回の不定愁訴の波の中にも「自傷衝動」がみられました。

太ももを見つめて、右手を振り上げたい衝動にかられた。

そんな折に、ふと頭をよぎったのが、「劇場版まどか☆マギカ 叛逆の物語」の中で主人公である暁美ほむらが自身の中に「呪い」をつのらせた結果魔女と化す過程だったのです。

「魔女」はうつ病のイメージにはピッタリだ

視聴したことがある人も、視聴したことがない人もいると思うので少しネタバレを含む解説をします。

「魔法少女まどか☆マギカ」という作品の中では、思春期の少女が自身の「願い」を何でもかなえられる代わりに「魔法少女」としての使命を負い、「不幸をふりまく魔女」と戦う。「魔法少女」は心が濁り絶望した時に「魔女」へと変化する。

主人公の一人鹿目まどかは、魔女となり不幸をふりまく前に、心が濁ってしまった魔法少女たちを救済する存在となることでアニメシリーズは終結しました。

「まどか☆マギカ 叛逆の物語」では、もう一人の主人公である暁美ほむらが心を濁らせ絶望し、魔女と化していくものの、鹿目まどかや他の魔法少女達が暁美ほむらの心の救済のため奮闘していきます。

魔女と化した暁美ほむら(ホムリリィ)の姿は、頭部が鼻から耳にかけてごっそりとそぎ落とされて彼岸花が咲いています。手には手錠がかけられ、そして自ら丘の上の断首台へと向かっていく。

この絶望に至る過程や、魔女と化したホムリリィは正にうつ病の人の心理に近いものがあると思うんです。

これが魔女…。
私の感情が追いかけてくる…。
輝きと、後悔だけしか…もう、思い出せない。
ああ、これが、私の…絶望…。

暁美ほむらは魔女になる寸前に、絶望の表現として、自らの「希望」である鹿目まどかが消え、ピンク色の液体として地面に広がったところにへたれこみ、液体が広がる地面を繰り返し殴りつけるシーンがあります。その殴りつける自分を見下ろす不気味な人形のような自身の姿に囲まれる。

万人においてそう、とは言い切れないのですが、少なくとも私の自傷のイメージは、救えなかった鹿目まどかの痕跡を殴りつける暁美ほむらの姿に重なります

改めて、「まどか☆マギカ 叛逆の物語」を観てみた

そんな風に、自分の症状と重なる「劇場版まどか☆マギカ 叛逆の物語」を観てみることにしました。

物語のクライマックスで、暁美ほむらがいよいよ魔女化した時、テレビシリーズで魔女化してしまった魔法少女を含む5人の魔法少女たちが孤独の中戦ってきた暁美ほむらのために、さわやかな音楽とともに華やかに活躍し、結果的に彼女は鹿目まどかによって一旦救われる。

ひと通り観終わった時、私の心の中からは「死にたい」気持ちも自傷衝動もなくなっていました。

単に気を紛らわせたというだけではなく、絶望して魔女化(うつ化)した暁美ほむらが「仲間」によって助け出される(回復していく)過程が、私の心にいい影響を与えたような気がするのです。

うつからの回復をイメージできる

単純に私がまどか☆マギカのファンである事も要素としては重要だと思うのですが、うつの不定愁訴の症状に悩まされた時に、うつからの回復をイメージできる映像作品を観るというのは、心のモヤモヤを吹き飛ばす上でもしかしたら有効な手段なのかもしれません。

多分、「叛逆の物語」の製作にかかわった人は、うつ状態とうつ状態からの回復を経験している人だと思うんですよね。

魔女の表現がめちゃくちゃうつと似通っていますし。

そんなわけで、今回の私の不定愁訴は、暁美ほむらと一緒に浄化され、落ち着いたのでした。

「好きな作品」
「絶望からの救済」

これをキーワードに、うつ状態に陥ったときに観る作品をいくつかピックアップしておくことは、不定愁訴対策としては良いのかもしれません。

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