こんにちは、気分障害のアキです。
うつが酷いときって一日中ベッドから動けない日もありますよね。
私はトイレとタバコ以外ほぼほぼ動けなくなります。
考えるエネルギーも動くエネルギーもない時は、ベッドと仲良くするに限ります。
もちろん、多少動けるようになったら日中何かしらの活動をした方が良いんですが、なかなかそんな風にいかないことはしばしばあると思います。
エネルギーがない時は、湧いてくるまで焦らずダラダラするのが、動けるようになるための一番の近道です。
その近道もできる限りショートカットしたい、という方はダラダラする環境を少しでも自分にとって心地のいい環境にするのが良いと思います。
好きな音楽をかける、アロマを焚く、エアコンで室温と湿度を調整する、お気に入りのぬいぐるみを抱っこする。
それに付け加えて、「安楽な体位」を意識してみると、もっと心地よくダラダラ出来るかもしれません。
安楽な体位とは
ベッドで休んでいる時って、どんな体勢ですか?
仰向け?横向き?足は曲げる?手は?
多分人それぞれお好みの「落ち着く姿勢」ってあると思うんです。
あと、全身まっすぐに伸ばした状態でリラックスできる人、あんまりいないと思います。
安楽な体位とは、同じ姿勢を取り続けても疲れない体位のことです。
看護や介護の分野で勉強された経験のある方はピンとくると思います。
人間同じ姿勢でずっと寝てると、特定の筋肉が伸びっぱなしになってしまったり、特定の骨に圧力がかかりすぎてしまったりして、疲れるんですよ。
寝すぎて腰が痛くなった経験のある人、いませんか。
腰に負担がかかる寝方をした結果、痛くなっちゃうんですよね。
それを防ぐために介護とか看護の分野では、「ポジショニング」を習います。
身体にあんまり負担がかからないように、体位を調整するのです。
ポジショニングの基本である「よい姿勢」には、以下のような定義があります。
「よい姿勢とは力学的合理性や作業能力と大きな関連を持つ。よい姿勢の一般的な基準としては、力学的に安定し、長時間に及んでもあまり疲労しない姿勢である。また、健康で、心理的にも安定して、外観が美しい姿勢であることが、作業能率の面でも有効となる」
安楽な体位の例
安楽な体位は、その人の症状であったり、座っているか寝ているかであったり、寝ている場合でも横向きか仰向けかで色々異なります。
ここでは寝ている人を想定した安楽な体位について解説します。
仰向けで寝る場合の安楽な体位
人間の身体って横から見たらS字状に曲がってるんですよね。
生理的湾曲っていうんですけど、良い姿勢で立つと、首のあたりは前に、胸のあたりで後ろに、腰のあたりで前に曲がっていて、それが自然な形なんです。
ベッドの上で横になると、それが結構まっすぐめになっちゃうんですよ。
低反発マットレスなんかを使っていると、骨が自然な形のまま仰向けで寝れるから、疲れにくい。
でもそうじゃないと、不自然な形で寝ることになります。健康な人だと適当なタイミングで寝がえりをうって、骨や筋肉の負荷を散らすことが出来るんですが、うつだと寝返りをうつ気力もなかったりします。
ずっと寝てるだけなのになぜか疲れる、という原因はこの辺りにあるような気がするんですよね。寝返りをうたない。
そこで、寝ている状態でも低反発マットレスみたいに自然で安定したポジショニングをとってみましょう、という訳です。具体的にいきましょう。
引用:安楽の介護
顔が怖い?まあそう言わずに。
仰向けの安楽の体位のポイントは以下の通りです。
- 足は肩幅くらいに開く
- 膝の下にクッションを挟んで少し膝関節を曲げる
- 脇も30度くらい開く
- 手がおへそのあたりにくるように、クッションを挟んで肘も曲げる
ちょっと開いて、ちょっと曲げるのです。
クッションがない場合は、タオルケットを丸めたものとか、ぬいぐるみを使っても大丈夫です。
試しにやってみてください。
ちょっと前の写真ですが、私の夫氏で安楽の体位を作った例です。
ぐちゃぐちゃな布団は気にしないでください。ともかくちょっと開いて、ちょっと曲げる。
※個人の感想です。
横向きに寝る場合の安楽な体位
続いて横向きに寝る場合です。
引用:安楽の介護
横向きで寝る場合の安楽な体位のポイントは以下。
- 足の間にクッションを挟んで隙間を作る
- 膝の関節はちょっと曲げる
- 抱き枕的なクッションを上側の腕とお腹の間に挟む
- 下側の腕は90度に曲げる
やっぱりちょっと開く、ちょっと曲げるのです。
大きい抱き枕を足で挟んで抱く感じでもいいと思います。
お腹のクッションは大きめだと安定感が増しますよ。
リクライニングベッドであれば、写真のように頭の部分をちょっとギャッチアップするとより良いです。
詳しい理屈は置いといて、やってみてください
ちょっと開いて、ちょっと曲げる、そのためにクッションやぬいぐるみをベッドに用意しておく。
私は介護福祉士なので詳しい理屈までは習っていないし、ここで書く必要性もないと思うので調べませんが、力学的にどうとか人体構造的にどうとか、ともかく科学的に「この体制は身体が楽!」というのがこの安楽な体位です。
騙されたと思って、試しにやってみてください。楽です。リラックスできます。
寝すぎて疲れていたら本末転倒ですからね。
どうせ寝るならちょっと一工夫して効果的にダラダラしましょう。
特に、寝返りうつのも億劫なくらいな状態なら、このちょっと開いて、ちょっと曲げる姿勢で横たわってみてください。そのために、元気なうちにクッション的なものを、用意しておきましょう。