こんにちは、気分障害のアキです。
こころとからだを休めるためには、安心できる、気持ちのいい環境が必要です。
ふわふわの毛布にくるまれていると、何となくほっとしませんか?
おいしいものを食べると、幸せな気持ちになりませんか?
そんな風に、五感すべてを自分にとって気持ちいい状態にしておくことで、よりリラックスできて療養の効果は高まると言えます。
そんな中でも、案外馬鹿にできないのは嗅覚、つまり香りを感じることです。
嗅覚の情報は脳の中枢に直接届く
視覚や触覚などの他の感覚と違って、嗅覚から入った情報は脳の中枢に直接届きます。
「香り」は本能にダイレクトにつながるのです。
嗅覚は視覚や聴覚、触覚などの他の感覚器とは違い、大脳新皮質を介さず、直接脳の中枢部である大脳辺縁系へ届くのが特徴。大脳辺縁系は大脳古皮質とも呼ばれ、その働きはまだまだ完全に解明されていませんが、私たちの本能的な欲求や情動、記憶と結びついていることが分かっています(海馬→記憶、扁桃核→情動など)。その大脳辺縁系が香りの情報を判断し、快・不快といった感情や過去の記憶などをおこさせるのです。
そのため、「いい香り」は「いい気分」につながりやすいと言えます。
香りの種類によって、セロトニンに働きかける
香りの成分は神経伝達物質(ホルモン)の分泌を促します。
うつ病はセロトニンやノルアドレナリン、ドパミンといった神経伝達物質の働きが鈍くなっています。
特に「幸せホルモン」とも呼ばれているセロトニンがしっかり働いてくれるように工夫することで、うつからの回復の手助けになるのです。
以下の香りの成分に、セロトニンの分泌を促す効果があると言われています。
- 酢酸リナリル
- リナロール
具体的にはどのようにしてこれらの成分を取ればいいのでしょうか。
アロマでセロトニンの分泌を促す
酢酸リナリルやリナロールを含むアロマには、以下のものがあります。
- ラベンダー
よく眠れることでおなじみ。リラックス効果、鎮静効果があるといわれています。
- ベルガモット
前向きな気持ちになりたいときに。むくみの解消にも効果があるとされています。
- オレンジスイート
不安や抑うつ気分の解消に効果があるとされています。ラベンダーとの相性◎
- マジョラムスイート
自律神経を整える。不眠や不安、精神的な疲れに効果があるとされています。
いくら効果があるからといっても、嫌いな香りはストレスになりますから、一番好きな香りを選ぶのが良いでしょう。
ハーブティーでセロトニンの分泌を促す
香るものといえばハーブティーです。
飲み物なので、嗅覚だけではなく様々な効果が期待できます。
- アシュワガンダ
自律神経のはたらきを改善し、セロトニン量を増やす。 - ロディオラ・ロゼラ
セロトニンとドーパミンの濃度を高め、ストレスに強くなる。 - セントジョーンズワート
天然の抗うつ薬として有名。セロトニン濃度を高める。 - カモミール
リラックス効果があり、炎症や生理痛などにも。
その他色々ありますが、ハーブティーは単体で飲むよりもブレンドされていた方が口当たりや香りが良いものが多く、様々な効果も期待できます。
オススメなのは、うつ病などの精神疾患の方向けにブレンドされたハーブティーです。
MENT
パニック障害を経験した方が開発したハーブティーMENT 。
朝用ブレンドと、夜用ブレンドの2ラインナップ。
スリランカ発祥の医学アーユルヴェーダからヒントを得て、英国メディカルハーブ協会認定ハーバリストの協力のもと開発された、うつのためのハーブティー です。
朝用のモーニングアップブレンド には、以下のハーブがブレンドされています。
- ロディオラ
精神力や免疫力に期待- シベリアンジンゼン
低下した気力、体力を持ち上げてくれる- ローズマリー
憂鬱気分をサポート- オート
不安や緊張の軽減に効果的- ペパーミント
精神的な緊張を和らげる- マーシュマロウ
消化器系の不調をサポート- ゴツコーラ
こころを落ち着かせる効果がある- リコリス
ストレスへの対処力を強めてくれる
朝にはピッタリの活力がアップするハーブばかりですね。
夜用のナイトリセットブレンド には、以下のハーブが含まれています。
- パッションフラワー
不安定な気持ちや精神緊張を緩やかにする- カモミール
興奮を鎮めてくれる- スカルキャップ
緊張した神経を落ち着かせる- オート
不安や緊張の軽減に効果的- リンデン
リラックス効果があり、不眠をやわらげる- レモンヴァーベナ
気持ちを明るく穏やかにする- マーシュマロウ
消化器系の不調をサポート- ラベンダー
心身の緊張をほぐし、イライラを緩和
鎮静系のハーブが多くブレンドされていて、副交感神経のはたらきを整えてくれます。
愛飲していて効果を実感した方が多いので、ハーブティーを取り入れるのであればまちがいなく第一選択肢のひとつになります。
とはいえハーブティーって苦手…という方は、レモネードティーを試してみてはいかがでしょうか。
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ただ寝てるだけじゃもったいない
うつで療養中は、動くのもしんどい状態の時もあります。
朝日を浴びたり散歩をしたりする気力すら起きないときは、ひたすら横になって体を休めることが必要です。
アロマは専用のお皿(ディフューザー)に数滴入れておくだけで楽しむことが出来るので、寝たままでもセロトニンを増やしたり活性化させることが期待できます。
セットで2,500円ほど。
ぜひこの機会に、「香り」を生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。