こんにちは、気分障害のアキです。
うつでも躁でも、「やらなきゃ」という焦燥感にかられることは多いです。
でも全部の「やらなきゃ」にいちいち気真面目に向き合っていると疲れて病状が悪化します。
「焦燥」が、さらにうつ病を悪化させることも
あせってイライラするという症状があると、何にでも敏感になり、周囲にあたってしまうことがあります。うつ病では「自分が悪い」と思いがちなので、周囲にあたった自分を責め始め、自分はダメだと思ってしまうこともあります。このような悪循環が、さらにうつ病を悪化させてしまう可能性があるのです。
目次
「やらなきゃ」を仕分けしよう
生きていく上で「やらなきゃ」いけないことって、究極言えば「食事、排せつ、睡眠」くらいのものです。
でも現実問題として、食事をするにはその準備をしなきゃいけないし、食事の買い物のためにスーパーに出かけなきゃいけない、出かけるなら清潔な恰好をするためにシャワーを浴びなきゃいけない。
食事をとるためには、背後に色々な「やらなきゃ」が待ち構えています。
でも、「やらなきゃ」いけないのにうつで体が動かせず「やれない」、そして自分はこんなこともやれないのかと自分を責めて「うつが酷くなる」という負のループにはまってしまう可能性もあります。
そうなる前に、「やらなきゃ」を一旦、整理して仕分けることをオススメします。
それって本当に自分が「やらなきゃいけない」こと?
例えばスーパーへの買い物。
最近はネットスーパーがありますし、生協や宅配食材サービスもあります。
自分が動かなくても、スマホでポチポチすれば事足りるのであれば、それで済ましてしまいましょう。
外出が不要になれば、「スーパーに行かなきゃ」「シャワーを浴びなきゃ」がなくなります。
自分が直接やらずに済むシステムを作ろう
仕事においても言えることですが、自分じゃなきゃできないこと以外は自動化したり他の人に投げちゃうのって大事です。
例えば我が家の場合、
- 買い物:食材宅配サービス、ネットスーパー
- 洗濯:洗濯機&乾燥機
- 食器洗い:食洗機
- 掃除:息子
- 食事作り:夫
というように、手をかけなければならない家事は極力文明と家族の力に頼っています。
自動化や責任の分散化で家がうまく回るようコーディネイトする事で、自分の「やらなきゃいけないこと」をひとつずつ外していくのです。
ニーズとウォンツを意識しよう
「やらなきゃ」と思っていることを「やらなきゃいけない(ニーズ)」と「できたらやりたい(ウォンツ)」に分けることも大切です。
ニーズは食べて、排泄して、睡眠を取ること。
それ以外は全部ウォンツです。
ウォンツのうち、一日ひとつかふたつくらい「今日」「できたらやりたい」ことを決めて取り組むのがオススメです。
あまりに部屋が汚かったり洗濯物がたまっているとそれだけでもストレスが溜まりますから、ウォンツの中でも自分の心の安定のために必要性が高いものをピックアップして「今日」の目標にします。
この目標設定は、「うつでもできる程度」にできるだけ難易度を下げておくといいでしょう。
例えば掃除であれば「今日」はリビングの掃除、「明日」はトイレの掃除というように、細かく区切ることで難易度を下げることができます。
うつでもできる内容の目標にすることで、出来なくて自己嫌悪するリスクを減らすことができますし、躁のコントロールにもなります。
うつがあまりにひどい時は「ニーズ」だけにして、目標を作らない、お休みの日を作るのも必要です。
ニーズの質を高める
うつ療養中はニーズの質を高めることが重要です。
野菜やタンパク質、糖類のバランスの良い食事や、決まった睡眠サイクルを維持することは特に重要と言えます。
また、排泄は身体のバランスを観察するために役立ちます。
ストレスや緊張が強い時に便秘または下痢になりやすいタイプであれば、排泄から身体の状態を客観的に知ることができます。
ニーズの質を高めることで、療養の効果は上がると考えて良いです。
食事、排泄、睡眠の質をいかにして上げるかを考えれば、自分にとって必要性の高いウォンツも見えてくるはずです。
記録することで自分をモニタリングする
うつ療養中は日記や手帳、アプリなどに日々のニーズの状況を記録しておくと、自分を客観的に振り返るきっかけにもなり、医師とのコミュニケーションを取りやすくなります。
- 食事の量や内容、食欲
- 睡眠の時間や熟睡感
- 排泄物の状態や量の変化
- 目標としたウォンツとその達成度
最低限これだけでも記録しておくと、自分の生活が見えてきます。
目標の達成度を見て「こんなにもできていないのか」と感じたら、目標設定が高すぎている可能性がありますから、ウォンツをさらに細分化して今の自分に合う難易度に変えてみましょう。
小さな成功体験を重ねていくことは、自己肯定感が低いうつの人にとって、大切です。
まとめ
自分が直接「やらなきゃ」いけないことを、極力削っていって生活の難易度を下げましょう。
そのためには「やらなきゃ」の自動化、機械化、責任分散を積極的に取り入れるのが効果的です。
また、メリハリのあるお金の使い方も意識してみると良いかもしれません。
ニーズの質を上げるためであれば、ある程度までの出費は許容して、ウォンツにかけるお金を極力減らしましょう。