こんにちは、気分障害のアキです。
私は機能不全家族の中で育ちました。
機能不全家族とはストレスが日常的に存在している家族状態のことです。
主に親から子どもへの虐待・ネグレクト(育児放棄)・子どもに対する過剰な期待などの様々な要因が家庭内にあり、子育てや生活などの家庭の機能がうまくいっていない状態です。
参考:アキの躁うつな人生
家族で会話が弾んでた記憶が一切ないんですよね。
仮面夫婦みたいな感じだったのかわかりませんが、両親は仲がいいわけでもすごく悪いわけでもなく、ともかく会話は必要最低限の「業務連絡」的なことばかり。
そんな家で育った私、見事コミュ障に育ちました。
会話・対話をするっていうのがめちゃくちゃ苦手なんです。
仕事では基本仕事のことを中心に話すので、「業務連絡」程度の会話力でもまあ何とかなりました。
でもこれだけは今でも何話したらいいかわからないんです。
精神科医との会話
未だにググってます、「精神科」「話し方」とかで。
皆さん、精神科医とコミュニケーションって取れていますか?
そもそも精神科医は患者の何をどう見ているか
精神科医の大事なミッションは、処方です。
患者としても精神科医に一番求めているのは「薬」なんです。
精神療法とかカウンセリングを重視しているところもありますが、土台として「精神状態を安定させる」ために薬ってやっぱり重要です。
だから、精神科医はともかく「処方した薬が患者にどう作用してるか」を気にします。
中でも重視しているのは、多分副作用の有無や強さです。
精神科の薬の副作用
薬物を身体に入れるからには、どうしても副作用が出ます。
市販薬でもそうですが、薬って必ず添付文書があって、こんな副作用が出たら医師に相談を、とあったりする。
例えば、花粉症とかのアレルギー薬では眠気が副作用として出ることがあります。
より重篤な副作用には、けいれんもあります。そうなったら医者へGOです。
精神科の薬の副作用には、「眠気」や「体重増加」などがよく見られますが、重篤な副作用として悪性症候群やけいれんなどが現れることもあります。
精神神経用薬(主に抗精神病薬)を服用中に、高熱や意識障害を起こす「悪性症候群」が発症することがあります。
何かのお薬を服用していて、次のような症状が同時に複数みられた場合には、医師、薬剤師に連絡して、すみやかに受診してください。「他の原因がなく、37.5℃以上の高熱が出る」、「汗をかく」 、 「ぼやっとする」、 「手足が震える」、「身体のこわばり」、「話しづらい」、「よだれが出る」、 「飲み込みにくい」、「脈が速くなる」、「呼吸数が増える」、「血圧が上昇する」
風邪でもないのに発熱が続いている場合、悪性症候群を疑った方が良いです。
その他、気になる症状があったら医師に伝えましょう。
薬が自分に合っているか
精神科の診断や処方は、基本手探りです。
医師との相性もそうだし、薬との相性も手探り。
気分障害では、病態が変わったり診断名が変わったりするのは珍しくありません。
参考:気分障害とは
最初から最後まで一貫して躁うつ病(双極性障害)という人もいれば、精神科の薬をきっかけに躁状態が現れたという人もいると思います。
そこで大事になってくるのは、その時の症状に合わせた薬です。
薬を飲み始めてから、あるいは処方が変わってから精神の状態がどう変化したか、睡眠や活動の状態がどう変化したか、またはどう推移しているかを伝える事で、医師も状態像に合った処方が出来ます。


手帳にメモするでもよし、アプリで記録するでもよし、記録さえしておけば、医師にいざ話すぞという時に「上手に」話せなくても、最悪記録をポンと渡せば良いんです。
包み隠さず話すのが大事
そんな場合もあると思いますが、薬との相性以上に重要になるのは「その医師を信頼できるか」です。本当のことを言えず隠してしまうくらいなら、思い切って医師を変えてしまった方が良いかもしれません。
人対人ですから、どんなに腕が良いと評判の医師でも自分には合わない、というのは仕方がないことです。
口で言いにくければ手紙を書いて持っていくなどの工夫をしてみて、それでもどうしても本音を言えない、言い辛い医師であれば、別の医師を探すことも検討してみてください。
私も前の医師とはどうしても話をすることが出来ず、クリニックを変えています。
妙に上から言ってくる医師でした。
よく4年も通っていたものです。
出来事に対する自分の反応を話そう
上手に話せない私のような人は、一度文章に起こしてから話すのが効果的です。
例えば、
「会社から電話がかかってきた瞬間、心臓がバクバクして手足が震え、”電話に出たくない、怖い”と思った」
これを医師に伝えるときに、今まで私はこう話していました。
「会社からの電話にすごく緊張しました」
間違ってはないんですけど、これじゃ状況が全然伝わりませんよね。
でも私コミュ障なんで、なんの準備もなく「最近どうですか?」という会話が始まると、固まってしまうんです。もしくは、「ちょっと落ち込み気味です」みたいな曖昧な表現にとどまってしまう。
オープンクエスチョンに非常に弱いんです。
回答の範囲を制限しない質問。「はい」「いいえ」などの選択肢がなく、回答者が自由に考えて答える質問。「休暇にはどこへ行きたいか」「なぜそう思うか」といった質問など。
精神科の診察ではまずオープンクエスチョンから入ります。
面接技法というのがあるんですが、診察室ってほぼこんな配置じゃないですか?
多分、こういう配置のところはほぼないと思います。
医師が話を聞くときって、まず「正面 対 正面」っていうポジション取らないんです。ちょっと斜め。これ、話をしやすい角度なんです。
つまり何かというと、話を聞きたいんです、医師は。
話の内容だけじゃなくて、話をしている様子、声の大きさ、視線の動き、色んなことを見て患者の情報を収集して分析します。だから最初はありのままを患者に語らせるために「オープンクエスチョン」をします。
なぜ話を聞きたいかというと、治療のためです。
治す気のない医者は基本的にいないはずです。
治療、したいですよね。したいから受診してるんですよね。
だったら、話せる人は、遠慮せず思いのたけを思ったままストレートに伝えましょう。
でもとりとめもなく話してしまうと効率が悪いので、
- どんな出来事があって
- それに対してどう感じて、どう考えて
- どんな体の反応が出たか、どう行動したか
このくらいはまとめておいた方が良いかもしれません。
話すのが苦手な場合
私は医師と話すのが苦手です。要因はいくつかあります。
- 自分のことがイマイチよくわかっていない
- 自分のことを話すことに慣れていない
- 「どう?」と言われると頭が真っ白になる
頓服の安定剤飲んでからクリニックに通っています。それくらい緊張します。
でも、だからといって話さないでいると適切な治療を受けられません。
少しでもマシになりたいですし、自分に合う治療を受けたい。
じゃあどうしているかというと、自分の状態をアプリで毎日記録して、Twitterや日記を確認して、当日か前日辺りに「伝えたいこと」を手帳にまとめておきます。
伝えるときは、手帳を見て確認しながらしゃべります。
別に手紙に書いてハイ、と渡すだけでもいいんですけど、上にも書いたように医師は話をしている様子、声の大きさ、視線の動き、色んなことを見て患者の情報を収集して分析します。
出来たら手紙じゃなくて、自分の口で説明した方が、医師にとっての判断材料は増えます。
そうすると、より適切な治療に結びつくんです。ぜひ自分の言葉で伝えましょう。
精神科でお医者さんと上手に話すには
色々書きましたが、要は自分のありのままを話せたらそれで良いと思うんです。
うつの人って忘れっぽくなったりするので、毎日の出来事やそれに対する心の反応なんかを日記とかに記録しておくと、より伝えやすくなるんじゃないでしょうか。
話すのが苦手な人は、事前に以下の要点をまとめてメモして持っていくと、話しやすいです。
- 薬を飲み始めて・処方が変わってからどんな変化があったか
- 寝つきは良いか、何時間寝れているか、夢見はどうか、スッキリ起きられるか
- 気分の波はあるか、どんな時にどう感じてどんな行動をしたか
上手く伝わってるかいつも不安なら、その気持ちもついでに伝えちゃいましょう。
なるべく自分の口で言った方が良いですが、最悪メモ書きや手紙を渡すのもありです。
伝えられない、伝わらないよりはよっぽどいいと思います。

私もアプリで睡眠や体調を記録しています。
よろしければ併せてどうぞ。