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気分障害とは

更新日:

こんにちは、気分障害のアキです。

 

そもそも気分障害って何?

 

という方に、わかりやすく説明したいと思います。

 

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気分障害とは

気分障害は、悲しみまたは高揚の強い状態が長く続き、日常生活に支障をきたしている場合に診断されます。

下記の3つの診断名が、気分障害にあたります。

  • 抑うつ症候群
  • 双極性障害
  • 気分循環性障害

では、それぞれの診断名ごとにその特徴を見てみましょう。

 

抑うつ症候群とは

抑うつ障害群は、生活に支障が出るほど長期間にわたる大きな悲しみ、興味または喜びの減退が特徴です。
抑うつ症候群は更に以下のように分類されます。

  • うつ病(major depressive disorder)
  • 持続性抑うつ障害(気分変調症)
  • 他の特定される抑うつ障害または特定不能の抑うつ障害

これらは正確な原因はわからないことが多いのですが、「遺伝」「神経伝達物質の変化」「神経内分泌機能の変化」「心理社会的因子」が関係すると考えられています。

一方で、明らかな病因がある抑うつ症候群もあります。

  • 月経前不快気分障害
  • 他の医学的疾患による抑うつ障害
  • 物質・医薬品誘発性抑うつ障害

うつ病

泣くひよこ
鬱だ死のう…自分なんていない方がマシだ…

そんな事を毎日考えるようになったら、うつ病を疑った方がいいかもしれません。

または、親しい人の状態がなんだかおかしいと感じたら、精神科受診を勧めてみた方がよさそうです。具体的には、以下のような状態です。

  • 涙ぐんでいる
  • 眉間にしわを寄せている
  • 口の端をへの字に曲げている
  • ぐったりともたれた姿勢をとっている
  • 視線をほとんど合わせない
  • 表情がない
  • 体の動きがほとんどない
  • 話し方が変わった(例:弱々しい声、単音節の言葉の使用など)
  • 身の回りの衛生状態、または自分の子供、愛する人、もしくはペットを無視する

 

持続性抑うつ障害(気分変調症)

うつ病のような症状が2年以上続く場合は、持続性抑うつ障害に分類されます。
これはかつて「慢性大うつ病性障害」や「気分変調性障害」と呼ばれていた疾患をまとめたものです。
(精神疾患はよく名前が変わります。)

泣くひよこ
うつ病は治療受ければ治るのなら、私はただの甘えなの…?

うつ病は人によって治る(寛解する)期間が異なりますが、5割程度の人は6カ月程度で治ると言われています。

ところが、なかなか治らない人も中にはいます。
そのような人は、思春期頃から症状が現れ始め、年単位または十年単位で持続するケースが多いようです。

 

双極性障害とは

双極性障害とは、躁状態と抑うつ状態が交互、または混ざった状態(混合状態)で現れるのが特徴です。

躁状態とは、高揚感、開放感にあふれ、または怒りっぽい気分が1週間以上続くとともに、活動・気力も増加して、そのために生活に支障が出る状態のことです。

うつが治ったと思ったら、なんだか様子がおかしいな…と感じた場合は、躁状態、双極性障害の可能性を考えた方が良いかもしれません。具体的には、以下のような様子です。

  • リスクの高いこと(高額な買い物、ギャンブルなど)を、衝動的に行ってしまう
  • 疲れが見られず、あまり寝ていなくても活動的である
  • 本来の役割(職業,学業,家事)を果たしていない
  • 高圧的な態度をとり、早口になる
  • 色々なアイデアが浮かぶが気が散りやすく、継続しない
  • 自分は最高の精神状態にあると信じている

泣くひよこ
鬱だ死のう…自分なんていない方がマシだ…

躁なひよこ
治った!最高の気分だ!色んな事しちゃうもんね!

泣くひよこ
自分はなんてバカなんだ…やっぱり死ぬしかない…

 

こんな状態を繰り返している人は、双極性障害かもしれません。

双極性障害は躁状態と抑うつ状態を繰り返しますが、時に2つの状態が同時に起こることがあります。(混合状態)

双極性障害の人の自殺の生涯発生率は、普通の人の15倍以上と言われています。
混合状態のときは特に危険で、躁状態の「衝動性」と抑うつ状態の「希死念慮(自殺願望)」が同時に現れて、「衝動的な自殺行動」を起こしやすくなります。

 

気分循環性障害

気分循環性障害では、軽い躁状態の時期と軽い抑うつの時期(経過は不規則で、双極性障害ほど重度ではない)が数日間続く状態が、2年以上継続しているときに診断されます。

一般的には、気分循環性障害は軽い双極性障害(双極Ⅱ型障害)の前駆症です。

重大な気分障害には至らない極度のむら気という形で現れる事もあります。

 

泣くひよこ
「うつ病」じゃないと診断された…ただの甘えなのか…

症状が軽いために、抑うつ状態であっても「うつ病」とは診断されない場合がありますが、気分循環性障害である可能性はあります。

正しい診断、治療に結びつけるためには、出来事や自分の状態などを記録して医師に知らせたり、時には医師を変えてみるのも必要かと思います。

 

気分障害の治療

気分障害、特に抑うつ状態がある方の治療の基本は「休養」「服薬」「精神療法」の三本柱です。

服薬

中でも医師の指示通りに処方薬を飲み続けるのが大切で、治ってきたかなという自己判断で服薬を中止すると、症状が悪化してしまいます。

「治ってきたかな」という状態が実は躁状態だった、という事も考えられますので、自分の状態をなるべく率直に医師に話すことが重要になってきます。

最初はうつ病だけだったのに、精神状態の変化によって気分循環性障害となり、更に双極性障害へ、と病状が変わる人もいます。

または、最初は抑うつ状態で受診したものの、実は双極性障害だったということもしばしば見受けられるようです。

 

いずれにしても、「治った」と自己判断して治療をやめてしまうことはとてもリスクが高く、逆に言えば信頼できる医師とともに粘り強く治療していくことで、一定の生活の質を保つことが出来る可能性があります。

悲観的になりすぎず、楽観的にもなりすぎず、「ほどほど」を目指すことで寛解にも近づけます。

 

困惑するひよこ
そう言われても、ほどほどってどんな状態なの…

自分の「ほどほど」がどの程度なのかは、トライ&エラーを繰り返していくしかありません。

そこで役に立つのが毎日の体調などを「記録」して客観的に振り返る機会を作ることや、臨床心理士などのカウンセラーから客観的な視点を提供してもらうことです。

参考:体調を記録しようと思った理由

 

まとめ

気分障害の症状としては

  • 抑うつ状態
  • 躁状態
  • 混合状態

の3種類があげられます。

気分がよくなったのは「うつ病」の「回復期」なのか、「双極性障害」で「躁状態」に転じたのか、慎重な判断が必要になりますし、時を経て病状が変化して診断名が変わることもあります。

また、必ずしも会社などに提出する診断書の診断名が実際の病態を現わしているとは限りません。

参考:カルテと診断書の診断名

 

信頼できる医師と一緒に、出来れば「寛解」、それが難しい場合は「ほどほど」の生活が送れるようになることを目標に、治療を続けていくことが大切です。

 

参考:MSDマニュアル プロフェッショナル版

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